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山王神社の被爆の話し

被爆遺構の保存・世界の平和祈願は、わたしたちの務め。
1945年(昭和20年)8月9日午前11時2分、米軍の爆撃機によって広島についで長崎に原子爆弾が投下され、
多くの尊い生命を奪い市街地は廃墟と化しました。
しかし世界では未だ核兵器の開発がやまず、人類は依然として核兵器の恐怖にさらされています。
当神社では、今後も被爆遺構(一本柱鳥居や被爆クスノキなど)の保存に努め、
核兵器廃絶と世界の恒久平和実現に向けて貢献できればと考えています。
林重男氏撮影山王神社所蔵写真
左の写真:原爆により破壊された浦上方面の写真。手前に山王神社2本のクスノキ。そして、一本柱鳥居が写っている。
右の写真:山王神社参道石段の中間にある石灯籠。強烈な爆風により台座から少しずれて角の一部に欠損がみられる。右奥は二の鳥居の一部。
(林 重男氏撮影/山王神社所蔵)
一本柱足鳥居
山王神社の参道には、一の鳥居から四の鳥居までありましたが、1945年(昭和20年)8月9日の原爆投下により、爆風に対して並行に建っていた一の鳥居と二の鳥居を残し、あとはすべて倒壊してしまいました。
一の鳥居はほぼ原型のまま、二の鳥居は爆風で笠石がねじまげられ、爆心側の左半分が吹き飛ばされたものの奇跡的に右半分だけの一本柱の状態で残りました。しかし戦後の昭和37年、一の鳥居は交通事故により倒壊したため現在も当時のままの姿で立っているのは、二の鳥居だけとなりました。
現在の一本柱鳥居
※写真をクリックすると拡大表示されます。
現在の一本足鳥居
▲二の鳥居(一本足鳥居)
▲平成25年文化財登録を記念したモニュメント
▲文化財登録の記念のモニュメント
平和を祈る気持ちのこもった折り鶴
▲平和を祈る気持ちのこもった折り鶴
倒壊した鳥居
▲倒壊した鳥居
割れてしまった額束
▲割れてしまった額束(がくつか)
倒壊した鳥居の解説板
▲倒壊した鳥居の横に設置されている解説板
被爆当時の二の鳥居
被爆前の二の鳥居( 一本柱鳥居)
●上左の写真
参道石段上、一本柱鳥居は山王神社二の鳥居で片方の柱は爆風の為、倒壊している。その奥の巨木は同神社のクスノキで、枝葉は爆風により吹き飛ばされ、幹は熱線により黒焦げとなった。この付近の民家は全て全壊・全焼している。
●上中の写真
一本柱鳥居は山王神社二の鳥居で、強烈な爆風により爆心地側の半分は吹き飛ばされ、片方の半分が残った。
●上右の写真 一本柱鳥居は山王神社二の鳥居で、強烈な爆風により爆心地側の半分は吹き飛ばされ片方の半分が残っている。左奥高台の建物は鎮西学院中学校(現在の活水高等学校)中央奥は城山国民学校(現在の城山小学校)その後方の野山は岩屋山。
(林 重男氏撮影/山王神社所蔵)

※右の写真は、被爆前に撮影された二の鳥居の様子。
クリックすると拡大表示されます。
原爆被災の貴重な遺構として、長崎市指定天然記念物に指定されています。
山王神社の境内入口にそびえる2本のクスノキは、樹齢約5~600年、胸高幹囲がそれぞれ8メートルと6メートルで、長崎市内にあるクスノキの巨樹の一つです。共に昭和20年の原爆で主幹の3分の1以上を失ったため、 樹高は10メートル内外ですが、四方に張った枝は交錯して一体となり、東西40メートル、南北25メートルの大樹冠を形成しています。原爆被災により一時落葉し枯れ木同然になったにも係わらず、2年程度の後、奇跡的に再び新芽を芽吹き、次第に樹勢を盛り返し今日に至っています。また、蘇った大楠に直接手を触れ、その生命力にあやかろうと毎日多くの参拝者の方が訪れています。

風を受けると聞こえる葉音は環境省の“残したい日本の音風景百選”にも選ばれています。
全国で人々が地域のシンボルとして大切にし、将来に残していきたいと願っている音の聞こえる環境「音風景」の公募があり、全国各地より多数の推薦の中から、「山王神社境内の楠の葉ずれの音と其れを取り巻く周囲の方々の愛着」が高く評価され、長崎県において唯一の認定となりました。
現在の大楠(被爆クスノキ)
山王神社の大楠
▲神社入り口からすぐ目の前にあります。
山王神社の大楠
▲近くでその生命力を実感してください。
山王神社の大楠
▲青々と茂る葉と力強く伸びる幹。
山王神社の大楠
▲奥に伸びる参道の先の階段を上がると社殿。
大楠と奉納されたたくさんの折り鶴
▲奉納されたたくさんの折り鶴。
大楠の全景
▲境内側から見える大楠の全景。
被爆当時の大楠
左の写真:山王神社の大楠2本中の1本。強烈な爆風と熱線により枝葉は吹き飛び途中から折れて黒焦げとなった。中央左に見える2本の煙突は、
                長崎医科大附属病院(現在の長崎大学医学部附属病院)のもので、内1本は爆風により折れ曲がっている。

右の写真:山王神社の2本の大楠は、強烈な爆風と熱線により枝葉が吹き飛び、幹は途中から折れて黒焦げとなり、無惨な姿になっている。
(林 重男氏撮影/山王神社所蔵)
山王神社からのお知らせ
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